代行返上

　企業年金制度の１つである厚生年金基金が保有する資産のうち、公的年金部分に相当する資産を国に返上すること。

　厚生年金基金は、企業独自の年金部分と厚生年金の一部を国に代わって運用・給付する代行部分の２つの部分で構成されている。１９６６年に制度が始まった際、企業の独自部分だけよりも代行部分を併せ持った方が運用益も大きくなり利点が多いとしてこのような仕組みになった。しかしバブル崩壊後、運用利回りが低迷し、代行部分があるとその分、積み立て不足も増え、企業負担が重くなる状態となった。このため、政府は２００２年度に施行した確定給付企業年金法の中で代行返上を認めることとした。０６年９月１日時点で７７３基金が資産を国に返した。

return of a portion of corporate pension assets back to the government

●

　⇒