Subject   : 地殻熱流量(terrestrial heat flow)

カテゴリー : 技術 > 


 地殻熱流量(terrestrial heat flow)
 地球内部から固体熱伝導によって地表を通過する熱エネルギー量のことであり、 k(mWm-1K-1)を岩石の熱伝導率、∂T/∂z(Km-1)を地温勾配とするときQ=k・∂T/∂z(mWm-2)で定義される。この値は岩石の熱伝導率と地温勾配とを測定することによって求められるが、地表付近では太陽輻射熱の影響が大きいため、深い試掘坑や鉱山の坑道や深海底等において行われる。

大陸でも大洋でも平均的な地殻熱流量は約69mWm-2(1.65×10-6cal cm-2s-1)であるが、地質との関連では地層の若い地域ほど高い値を示し、高熱流量地域は火山帯とよく一致している。平均地殻熱流量に地球の全面積を掛けると、固体熱伝導によって地表に運ばれるエネルギー総量2.6×1020cal/年が得られる。この値は火山噴出物等によって運ばれるエネルギーに比べてはるかに大きい。
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